はじめに
昨今ゼロトラストという概念が注目を集めています。
従来の境界型セキュリティからゼロトラストネットワークへ移行することで、セキュリティ強化やインフラ環境の最適化につながるものでありますが、注目すべきは、ゼロトラストは、社員の働き方を大きく変え、働く自由度を高めるきっかけになるということです。
どういう働き方・働く環境が従業員にとって必要か、また目指すべきかを改めて考える機会としてとらえるべきです。
ゼロトラストの概念がもたらす恩恵は、社員エンゲージメントの向上につながり、優秀な人材の獲得・確保・育成につながり、しいては、企業価値の向上につながるものだと考えます。
コロナの影響におけるリモートワークの恒久化における長期的な課題は、閉ざされた環境で作業をすることによる創造性の低下です。
外の世界とつながり、新しいサービス・技術に積極的に触れることが、重要となります。
ゼロトラストネットワークとは
はじめにゼロトラストについて軽く触れておきます。
クラウド活用がもはや当たり前になってきており、SaaSサービスが充実することでゼロトラストの概念が実現化できるようになってきています。
ゼロトラストについては、下記の記事で解説されておりますのでそちらを一読ください。
- クラウド化・テレワーク型社会におけるセキュリティモデル「ゼロトラスト」~(1) NIST SP800-207 2nd DRAFTの概要~(NTTデータ 先端技術株式会社)
- 3分で分かる「ゼロトラスト」ディズニー映画「アラジン」に置き換えて考えてみた (NTTデータ 先端技術株式会社)
実際に、弊社ではゼロトラストネットワークの概念を取り入れた新しいOA環境の導入に踏み込んでいます。
ゼロトラストがもたらす働き方改革
ゼロトラストの概念を取り入れることで社員の働き方にどのような影響を与えるでしょうか。
- 場所に依存されない働き方ができる
境界型ネットワークから脱却することで、社内/社外という境界がなくなり、いつでもどこでも働ける環境へと変わっていきます。
- IT、環境に縛られない働き方ができる
外(インターネット)の世界に触れた環境下で働くことで、最新のサービス・技術を容易に活用することができます。そうすることで、従来の閉ざされた環境、用意された環境の中での生産性から脱却が図れ、従業員の創造性を誘発します。
つまり、従業員が働きたい場所で、好きなデバイスを使って、好きなIT技術を自由に組み合わせて働けるということ。
それが働き方の自由度と創造性をもたらすことで新たな価値をもたらすものと考えます。
さらには、 こういったモダンな働き方をすることで、
- 従業員のエンゲージメント向上
- 人材確保、流出不足
- 人材育成(創造性を醸成)
- 生産性向上(外部情報、最新サービスの積極的利用による)
にもつながります。
実際に、新卒者が企業を選ぶ際に考慮する志向が変わってきています。
(やりたいことができる企業かということが大前提ですが)
まとめ
企業の未来を考えると働き方をITで縛られないようにすること、創造性をもって働ける場所を提供することが重要です。
その手段としての、ゼロトラストという概念に注目すべきです。
補足
NTTデータ流のデジタルワークプレイスの実現に向けて、ゼロトラスト環境の取り組みを実施しています。現状のIT環境にゼロトラスト環境を追加し、直接インターネットに接続することを前提としたFAT端末やモバイルの導入を進めています。
また、NTTデータはお客様の働き方改革をサポートするためのサービスとして下記を紹介します。
- Workstyle Invention™ コンサルティング
働き方に関する新たな課題解決の要望に対応すべく、OAインフラの提供だけでなく、働き方の変革の促進に寄与する技術オファリングを整備しています。
- グランドデザイン
働くお客様の視点でOAインフラ全体を俯瞰した最適なグランドデザインを描き、投資対効果などの観点から中長期的な導入計画、ロードマップを策定します。
- デリバリー
様々なOA系SaaSソリューションを組合せた導入案件において、過去の導入実績をベースに、円滑かつ高品質な環境構築を支援いたします。
- アセスメント
社員の働き方を見える化し、業務効率化やコスト削減へつなげる効果的な施策を立案し、定量的な目標の指針や改善策を提示します。
withコロナ時代の新たな働き方変革